女性土地家屋調査士の座談会について

 本日、私の事務所に日本土地家屋調査士会連合会報が届きましたので何気なくパラパラとページをめくっておりました。そうしますと巻末の方に埼玉土地家屋調査士会さんからの投稿記事が掲載されていました。(写真左)

 記事の題名は「女性土地家屋調査士の生の声」、土地家屋調査士業界においては大変大変希少な女性会員に集まっていただき座談会を開催された、その結果報告でした。

 記事によれば埼玉会は会員数840名のうち女性会員はわずか13名とのことです。土地家屋調査士業界がいくら男性社会といえどもこの比率は現代日本のビジネス社会においてかなり歪な構成と言わざるを得ませんね。ちなみに滋賀はもう少し女性比率は高いですが、全国的におおよそ女性会員の構成比は5%程度かと思われます。

 

 何故わたしがこの記事に反応したかといいますと、昨年8月に滋賀会でも同じように女性会員限定でお集まりいただき、女性土地家屋調査士の生の声をお聞かせいただいたからです。埼玉会さんよりも少し早い時期ですね。座談会の主催は滋賀県土地家屋調査士会研究部でしたが、滋賀会会報にまとめていただいたのは広報部で、上記の写真の右は滋賀会の会報記事の箇所です。なお、座談会には私も担当部長ということで、もちろん「男性」ではありますがオブザーバー出席をさせていただきました。

 

 お集まりいただいた総勢6名の女性会員の皆さんの声をお聞きしますと、それぞれにご苦労もおありかとはうかがえましたが、総じて皆さん楽しくお仕事をされているようでした。また、女性ならではといえる現場仕事での「日焼け」の対策の工夫や結婚・出産・育児にまつわる経験談など、男性にはない目線からのご指摘が多く、ハッとさせられました。特にベテランの会員さんのお話はまさに「人に歴史あり」と感じられる内容で、こちら側が逆に大変勉強になった次第です。なお、当然と言えば当然ですが「もっと女性土地家屋調査士が増えてほしい!」という声も座談会では聞かれました。

 個人的には土地家屋調査士の業務範囲の中で特にADR・紛争解決の分野は男性にはない(少ない?)、女性特有のコミュニケーション力や物腰の柔らかさが生かせる分野ではないか、と思っていますので、そうした期待について座談会では私からも少しお願いをさせていただきました。

 

 昨今、土地家屋調査士受験生の減少が言われていますが、私は何より女性の受験生を増やすことが大前提だと思っています。小手先の受験生増加にむけた努力は正直なところ、どこまで頑張っても効果は限定的ではないでしょうか。若年層が減り続けるこの国で、このまま男女比が改善しないようでは土地家屋調査士受験生は増えることは絶対にないと思います。ただ、逆に言えば現状が女性の割合がたった5%程なのですから、開拓の余地は大きいとも考えられますね。発想を転換すれば今後に期待がもてそうです。

 

 そのためにも先ずは先駆者である女性土地家屋調査士さんの生の声を集め、各単位会の運営に反映させることが大切だと思います。また、そうした動きが埼玉会、さらには他の会においても広がっていると仄聞しております。そうした一つ一つのご努力がよい循環が生み、ひいては土地家屋調査士業界全体が活性化していくことを心より期待したいと思いました。

 

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