今日、私の事務所に地籍問題研究会より「日本の空き家空地問題を考える」―研究者・実務家・行政による多角的検討、とのタイトルの冊子が送られてきました
全国各地で問題になっているいわゆる「空き家問題」について、特に土地家屋調査士の立場からフォーカスした冊子です この冊子の元のネタは昨年の7月に金沢大学角間キャンパスにて開催されました地籍問題研究会第16回定例研究会の内容ですね
その地籍問題研究会第16回定例研究会内容は下記のとおりでした
第1部
「空き家空き地に対する現状と課題」 進行 大星正嗣氏 コメンテーター 吉原祥子氏(当研究会幹事)
「空き家空き地問題と国土管理」報告者 小柳春一郎氏(当研究会幹事)
「権利放置による所有者不明の対応」報告者 長橋尚臣氏(石川県司法書士会会長)
第2部「京都市、金沢市に於ける空き家空き地の活用等の取組み」進行 國吉正和氏(当研究会幹事)
コメンテーター 舟橋秀明氏(金沢大学人間社会研究域法学系准教授)
「京都市の取組み」報告者 山田一博氏(京都土地家屋調査士会会長)
「金沢市の取組み」報告者 坂上浩幸氏
特に、この冊子を拝見して興味深く思われたのが京都土地家屋調査士会・山田会長の報告です
「土地家屋調査士としてこの空き家問題に何ができるのか」を考える上で貴重な示唆があったかと思います ただ、そこで触れられていました「土地家屋調査士として地域力アップへの貢献」、と言われましても、そもそも土地家屋調査士が地域からどこまで信頼・認知されているのか、少々心もとないようにも思いますので、実際には難しい面もありますね 土地家屋調査士も法人化、サラリーマン化が進み、結果としてどんどん地域性が薄らいでいるのも事実です
また、京都市内などと違って、私の住む滋賀県長浜市の、特にその北部地域では空き家どころか、いよいよ廃村か、といった声もちらほら聞こえてきます 資産的価値の著しく低下した「負」動産の「畳み方」、そろそろ本腰を入れて検討すべき時期ではないでしょうか
なお、この冊子、非売品のようですが、折角の報告集ですので今後の滋賀県土地家屋調査士会の活動にも大いに参考にさせていただきたいと思います