連合会研究所「土地法制 調査研究ヒアリング会」に出席してきました

 昨日は午後から京都土地家屋調査士会会館にて連合会研究所「土地法制」に係る「調査研究報告会」の「調査研究ヒアリング会」が開催されましたので、協力員の一員として出席して参りました。

 

 連合会研究所における「土地法制」に係る研究につきましては、連合会研究員を中心に、近畿ブロック協議会及び同管内土地家屋調査士会の協力のもと着実に研究が進められております。

 平成26年度から研究テーマとして取り上げてきました本研究は、歴史的な地図・資料(公図・地籍図)等についての研究を行うことにより、公図の成り立ちやその資料的性格を明らかにすることを目的としております。公図や歴史的な土地にまつわる慣習が地域性を強く帯びていることは周知の事実です。

 その地域性がどういった内容を抱えており、登記実務にどのような問題を与えているのかを客観的に示すためには、個々の地域に根差した実証研究と地域間の比較が必要となってくることから、近畿ブロック協議会及び同管内土地家屋調査士会を対象にモデルケースの構築を行ってこられています。

 

 この研究の成果につきましては、本年度末に取りまとめられるようですが、それについて各地域の実情を把握すべく、協力会員にたいしてヒアリングが行われた、ということで、力不足ではありますが私も滋賀県土地家屋調査士会からご推挙をいただき出席させていただいたということです。。

 昨日は近畿ブロックの他の会からも地域の慣習に詳しい主にベテラン会員の方々(要は猛者?)が参集され、とても勉強になる報告がなされておりましたので、協力員としてというより、土地家屋調査士一個人として大変参考になったというのが率直な感想です。

 

 さらに、来る12月4日には近畿ブロック協議会との共催による調査研究報告会も予定されております。この報告会では、これまでの研究成果を地元に還元していただくとともに、会場の参加者からいただく貴重なご意見を報告書作成において参考に、より充実した取りまとめが行われるようです。

 

 ヒアリング後の懇親会でも議論になったのですが、土地家屋調査士にとって地域慣習とは「知っておいた方がいいよ」という程度の物ではなくて、「知らないと死ぬよ」といってもいいくらい重要な知識です。地域慣習を知らない他の地域の土地家屋調査士が業務を行った結果、トラブルを引きおこした事例も残念ながら何度か仄聞しております。

 今回のヒアリングでも近畿ブロックの管内でも土地家屋調査士の業務内容がかなり違うことがはっきり確認できました。ましてや他のブロックの地域とは言わずもがなです。肌感覚や経験では土地家屋調査士のどなたも理解していたことですが、それが組織的に確認できただけでも、今回の大きな成果であったという感想を持ちました。

 

 また、各土地家屋調査士会ごとに、例えば滋賀県土地家屋調査士会でいうところの「法25条2項委員会」のような部門が組織されています。名称も各会ごとに「公図研究委員会」や「地域慣習委員会」「境界鑑定委員会」など多様ですが、実際の活動内容はよく似ています。ただこれまで各会内での慣習を扱うという観点から、県を超えた横の繋がりがほぼありませんでした。しかし、こうして他県との間で地域慣習を比較すると、よりそれぞれの地域慣習の特殊性や実務上での重要さが浮き彫りになるということが実感できました。そもそも県内だけの事業活動ではどうしても息詰まりというか、マンネリ感が出てきてしまっていたとも感じています。ここらあたりは先輩格に当たる中部ブロックの中部地籍研究会なども参考にさせていただいて、今後の事業の展開を考えてみてもよさそうです。

 

 ちなみに上の写真は京都土地家屋調査士会にて撮影した制度PRポスターです。ロザンの出演している司法書士会のCMは拝見したことはありましたが、このポスターは初見でした。

「登記は司法書士・土地家屋調査士へ」、登記手続の御依頼は安心できる専門家・資格者へどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

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