9月28日金曜日の午後、滋賀県栗東市内にて滋賀県土地家屋調査士会業務部主催の平成30年度第1回業務研修会が開催されました。テーマは「誤差(偶発)とその考え方について -誤差の伝搬を中心として-」ということで、講師に大阪土地家屋調査士会会員の神前泰幸先生にお越しいただきました。
「誤差」といえば測定するお仕事であればどうしても付きまとう、宿命的な問題ことではないかと思いますが、土地家屋調査士にとっても測量業務があるわけで、必須の?用語となってきます。私も「これは数センチの違いですけど、誤差の範囲内ですから…」などと依頼人に説明するケースは多々あります。
しかし、その「誤差」について、ちゃんとその誤差の生まれた原因を筋道立てて理論的に説明できる方(土地家屋調査士・測量士)は少ないのではないでしょうか。威張れた話ではないですが、私もご多分に漏れずで、人のことはとやかく言えません。
今回の研修では誤差にまつわる用語の解説や数学の理論的な考え方にはじまり、誤差・誤差論そのものについて考える研修というふれこみでしたので受講させていただいた次第です。
神前先生からは研修の中で、「真の値は知りえない」との説明から始まり、誤差の分類、偶発誤差と過失誤差の違いなどもご説明いただきました。また実務で使用している「アフィン変換」や「ヘルマート変換」についてもそれぞれの特徴や変換公式なども触れていただきました。
余談ですが、「ヘルマート」って人名だったんですね…。
今回の研修では三時間みっちりと「誤差」について焦点を絞って理論的なお話をしていただきましたのですが、内容もそれなりに難しく、どれだけ理解出来たか自分でもよく分からないのが正直なところですが、今後は誤差論の書籍なども手に取って自習していきたいと感じました。
日頃実務では用語としては「標準偏差」とか「最確値」とか「平均二乗誤差」などと口走ってはいますが、それを基礎から理解して、自分のものにして初めて「誤差」を語るべきなのだと実感させられた次第です。
滋賀県土地家屋調査士会業務部の皆様には準備から大変お世話になり、どうもありがとうございました。