「一級河川琵琶湖」を不動産登記から実感する

 

 滋賀県でお仕事をしながらも、仕事の面では実はなかなか琵琶湖とは縁がなかったのですが、今年はどうしたことやら立て続きに琵琶湖に接する不動産でのご依頼がありました。

 

 今日はその現場に行って調査をしてきたのですが、事前に収集しておいた登記情報に「河川敷廃止」との登記原因を見つけ、なるほどね、と思いました。

 「河川敷廃止」、字面だけ見るとまさに河川を埋め立てたとか、そういったイメージかと思いますが、今回埋め立てたのは琵琶湖です。ご存じない方もいらっしゃると思うのですが琵琶湖は河川なのです。

 

 琵琶湖(びわこ)は、滋賀県にある日本最大の面積と貯水量を持つ湖。一級水系「淀川水系」に属する一級河川である。【ウィキペディアより】

 

 河川法上のこととはいえ、河川敷廃止と聞くとここに昔は川が流れていたのか、とつい想像してしまいます。しかし実際に所有者さんにヒアリングもしましたが、やはりこの土地は、琵琶湖の湿地帯を埋め立てた土地を、公共事業の関係で代替で取得したとのことでしたので、通常の河川敷とは縁もゆかりもない土地でした。

 

 

 今日の現場の角に発見した、かつて「河川敷」(琵琶湖)と民有地との間に設置されていたコンクリート杭です。設置から50年くらいは経過していると思われます。

 

 

 

 現場から撮影した琵琶湖。これだけ見ると、ちょっとした映画のワンシーンに出てきそうな感じです。登記に関するヒアリング中に依頼人さんも「景色だけは自慢です」とおっしゃっていました。

 なかなか注目される機会もありませんが、奥琵琶湖はなかなか味わい深い土地柄で、集落の寂れ具合も人間でいうところのスマートに枯れた感じがして、個人的には魅力を感じます。

 

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