先日、某オークションサイトで出品されていました「(出羽国)由利郡舘合村字岩井戸澤地引切絵図」を落札することができました。クーポンを使って、送料込みで数百円でしたので、気楽な気持ちで取引をさせていただきました。
「由利郡」といいますと地理的には現在の秋田県の西南部、由利本荘市のあるあたりになるようですが、個人的には訪問したこともなく、知人等もいません。
詳しく地名も検索してみましたが「秋田県由利本荘市東由利舘合」まではヒットするものの、それ以上はわかりませんでした。すでに廃村なのかと想像します。
本図は「切絵図」ですので、全村図ではなく、字切図だと思います。本図が作成された当時は基本的に水田として利用されたいたようですね。しかし地形的にも山間部の谷筋で、また一筆中に田の枚数が十数枚などと表示されているところからも(イロハニホヘトとわざわざ記号付きで)、いわゆる「千枚田」的な耕地の形態であったこと思います。よく見ていくと、三番の土地は田数42枚とありますが、畔づくり一つとっても、耕作に骨が折れたことと偲ばれます。
あまり情報が多い地籍図ではありませんが、値段相応と言えばそれまでのような気はします。ただ、こうしたオークションサイトに出品される地域は東北の資料が多いように感じるのは、気のせいでしょうか。