今日は仕事のついでに下記の展示を見に、東近江市の能登川博物館まで足をのばしてきました。
その展示の名は、東近江市・龍谷大学共催展「よみがえる明治初期の山村の土地利用ー永源寺地区の地券取調絵図(地引絵図)が語るものー」です。
展示案内を引用させていただきます。
永源寺町史編纂にあたり収集・撮影されたアナログ写真データを基に、龍谷大学社会科学研究所の研究プロジェクト(代表:牛尾洋也教授)がデジタル化し、リプリントした永源寺地区内の地券取調総絵図(壬申地券地引絵図)などを紹介します。
絵図には山、道、川、田、畑、屋敷、林、荒地、藪地、原野などが鮮やかな色彩で描き分けられており、明治初期の近代的土地所有権の制度が導入される直前の山村の土地利用が示されている貴重な資料です。
案内にもあるように、旧永源寺町内の地籍図(主に壬申地券地引絵図)を網羅的に、ずらーっと展示されていました。一つ一つの地籍図は、山間部を含むだけにとても大きいのですが、こうしてリプリントしていただくと無理なく展示が可能になりますね。
多くの集落の地籍図を通覧して気づいたことは、全く同じ描き方をした図はない、ということです。あくまで記憶の範囲ですが、似たようなテイストのものはあっても、細部の描き方が違うことから本当に集落ごとに最後まで作成したことが判ります(逆に近隣の集落同士で情報交換はしなかったのかな、とさえ感じました)。
そういえば、確か山上地区の地籍図にだけは作成者のお名前があって、「内藤○○」とあったと思うのですが、集落外から連れてきた絵師であるかどうかまでは分りませんでした。
本展示会ですが、今月24日までの開催となります。あまり日にちはありませんが、リプリントとはいえ、これだけ多くの地籍図をみれる機会は少ないと思いますので、是非足をお運びください。